金時日記

日々の感動を書き綴る

uber Eats配達員いざ参る‼ ⑥ 都攻略編⑵

 

遥かなるロッテリア 

 

いよいよ稼働し始めた大阪中央エリアでの配達だが、不慣れな繫華街を移動するだけでけっこうなストレスなのに、思わぬ落とし穴が待っていたのだ。

 

次のリクエストはロッテリアから、ナビに従い目的地にむかう。

しかし到着した場所にロッテリアがない。

 

でもこれはたまにあるナビのピンずれが考えられる。

ナビも完璧ではない、目的地のピンが間違っていることがある。

これも何度か経験済みなので、まずは落ち着くこと

それから改めてグーグルマップの建物名か住所で検索をかける。

ピンがずれていてもそれほど離れてはいないので焦ることはない。

 

ところが今回は違った。再検索をかけた目的地にもロッテリアがないのだ。

ロッテリアなど付近にあればすぐにわかるはず、

ウロウロするばかりでさすがに焦り諦めてロッテリアに電話する羽目に。

何とも悔しいことではあったが場所を聞くために電話した。

 

電話の向こうでバイトらしき女子が考えながら説明してくれているが聞き取りにくい。

なんだか大阪第4ビルとか言っているようだが、第4ビルがわからない。

礼を言い、すぐそちらに向かうことを告げて電話を切った。

 

第4ビルって言ってたがビルの中にあるのか、とにかく第4ビルに向かおう。

そしてアプリを見てあることに気づく、

ロッテリア ディアモール大阪店』と書いてある。

ディアモール…?

なんか聞いたことあるなあ…ショッピングモールか?

 

「わかった‼ 地下だ!」

 

 なんだよ見つからないはずだよ、今立っているこの下にある地下街だ。

ナビも地下とか言ってくんないんだもんなあ。

 

 

 

自転車を置き、すぐ側にあった地下入り口を急いで下りていくと

途中にディアモールの文字が見えた、ココだ。

だが地下街に下りてみて血の気が引いた、

 

「なんなんだ、この広さは…」

 

地下には地上の比ではない無数の店舗がひしめき合っていて、

しかも蟻の巣のように入り組んでいるという絶望的光景。

 

「やっべ、どこだよロッテリア…」

 

僕は目に付いたガードマン風のおじさんに駆け寄っていた。

 

ロッテリアどこにありますか?」

 

おじさんは地下街の奥を指し

「この先を左にいって、しばらく行ったらファミマがあるからそこを右ね」

おじさんに礼を言って急いでロッテリアに向かうが

あのおじさんの説明から察するに近くではなさそうだ。

 

それにしても完全な見落としだ、この広大な地下街のことを忘れていた。

普段利用しているならいざ知らず、地下街に免疫のない田舎者には死活問題だ。

やっとの思いで地下宮殿のロッテリアに辿り着いたのだが

商品を受け取りホッとしたのも束の間、ロッテリアを出た瞬間またも血の気が引いた。

 

「どこなんだここは⁉」

 

さっき自分が入って来た地下への入り口がさっぱりわからなくなっていた。

これは誰かに聞くわけにもいかない、

なんとかおぼろげな記憶を辿り戻ってはみたが定かではない。

これはマズいぞ、とにかくどこでもいいから地上に出よう。

すぐ近くの出口から地上に出ると、なんとか見覚えのある場所だったので

自転車を置き去りにした地下入り口へと戻り配達に向かうことができた。

 

本当はこの地下の一件でかなりビビッてしまい、

もう帰ろう、都会は恐ろしい、地下は無理だと凹んでいたが、

せっかくここまで来てまだ数件で自転車を返すのも忍びなく、

もう少し頑張ることにした。

 

僕がモチベーションを維持できている要因の一つに配達アプリに表示される満足度

と言うものがあり、これは配達員の評価の値になるもので、

商品を渡すお店側、そして商品を受け取る注文者側それぞれが配達員に対する評価をつけることができるのだ。

 

配達員に登録した時点で100%から始まり、

無難にこなしていれば100%を維持できるのだが、

店舗や注文者の機嫌を損なうようなことをやらかしてしまうと、

ダウン👎評価をつけられ数値が下がっていく仕組みで、

これが一定の数値を下回るとuber Eatsから警告の連絡が入り、

それでも改善が見られない時は最悪アカウント停止の措置がとられる。

 

有難いことに僕の満足度はまだ無傷の100%を維持していた。

 

でもいつかは傷はつくだろうと覚悟はしていたのだけど、

初めての👎をもらうこととなったのは、今日この後のことだった。

 

 

 

 

                 つづく

 

 

 

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